今しかできない楽しいことを。グループ、ユニット、ソロ経験を通して自身の「アイドル」を追い続ける織部さおり

先日の生誕ライブで幾度目かの18歳を迎えた、大阪を中心に活動するアイドル「織部さおり」。明るい人柄と特徴的でエネルギッシュなパフォーマンスは根強い人気を獲得し続けている。今回は彼女に今のソロ活動に辿りつくまで、そしてプロデューサーとして後輩の育成も始めた視点から見る「アイドル」について伺った。


 

昔見た夢だったアイドル活動を現実に

最初に、織部さんの自己紹介をお願いします。

織部:ライブで自己紹介をする時に必ず言っている文句がございまして(笑)「奈良県出身、自称18歳正統派アイドル」として活動しております、織部さおりです。

織部さんがアイドルとして活動を始めたのはいつ頃なのでしょうか?

織部:アイドルとして活動したのは2018年の1月ですね。アイドル以外ではもともとステージに立つ仕事をしてたんですが、アイドル自体はその時が最初でした。だからまだ2年経ったくらいですね。でも貫禄があるって良く言われます(笑)

アイドルとして改めてデビューしたきっかけは何だったのでしょうか?

織部:もともと10年間くらいダンスをやっていたのでステージに立つこと自体が結構好きだったんです。その後就職して普通に保育士して辞めてイベントの仕事とかしていて……そういう中で、自由で若いうちにいま何か出来るんじゃないかと思って。昔の夢とか叶えられたらと思って、アイドルが好きだから今しかできへんしと思い立ってグループのオーディションに応募しました。

デビューしたグループを卒業した後、個人の活動を始められたのですね。

織部:そうですね、今から1年前にソロを始めて、その後「ハニートラップ」というユニットの活動を始めました。

現在はVega Blossom Society(事務所)の所属アイドル、そしてプロデューサーとして後輩の方を監督されていますが、その活動はどのような経緯で始まったのでしょうか?

織部:ソロを始めてから2、3ヶ月くらいしたタイミングでお話をいただきました。現在の事務所の社長が元々お客さんとしてパフォーマンスを見てくださっていて「将来アイドル事務所を立ち上げたくて、フリーで活動している私(織部)のところで色々勉強させてもらえないか」と相談を受けたんです。その流れで今は所属や後輩の指導をしています。

ご自身のソロ、ユニットに加えて後輩さんの監督や振り付けなどもされているとアイドル以外のお仕事との両立は大変なのではないでしょうか。

織部:もうね、キャパオーバーっていうときは何回もあるんですよ(笑)私も最近正社員から契約社員に仕事を変えたところなんですけど、そのくらいじゃないと両立は厳しいのかなと思ってますね。私みたいにアイドルだけじゃなくてプロデューサーもやってると尚更です。

仕事とアイドル活動のバランスを取りながらという感じですね。今まで活動してきた中で特に印象深いことはありますか?

織部:ありすぎますね!中でもまずアイドルを始めて少しくらいした時期にパニック障害になってしまったことがあって。うまく活動できなくなってしまってしばらくお休みをいただいたんですけど、その間はずっと自分の中で「このままアイドル続けられるのかな」って悩んでいました。

その状態からソロとして復帰されたきっかけは何でしたか?

織部:「ハニートラップ」を一緒に組んでいるしとちゃんによく相談していて、その時に「抜けてうちらでやらん?」って言ってくれたんです。悩みながらでしたけどそれをきっかけに、諦めたらもったいないしってことで活動の場所を変えようと決めました。

シンガーソングライターの「枕芸者しと」さんと組んだユニット「ハニートラップ」。コンセプトは「性統派お色気アイドルユニット」で、オリジナル曲も展開している。

そこからソロやユニットなどで活動を広げていったのですね。先日(3月)に主催されたレコ発ライブも、なかなか難しいイベントだったと伺いました。

織部:新型コロナが流行り始めたあたりに開催した3月のレコ発は人生で一番思い出に残りましたね。結果は大成功だったんですけどコロナウイルスが出始めたあたりで「開催しても良いのか?」ととても悩んだり、バタバタでCDが間に合わなかったり。ウイルスもその時はまだ流行になる前でとにかく情報が少なかったので、ひたすら色々考えて作ったライブになりました。

プロデュースを受けた側だからこその視点で見ていく、プロデューサーとしてのアイ活。

織部さんのように運営付きのグループに所属してからプロデューサーとして活動されるようなケースは大阪ではまだ珍しいかと思います。「プロデュースされる側」の経験を通じて現在「プロデュースする側」として気をつけていることはありますか?

織部:すごくあります。自分が所属していた時代は運営さんとのやりとりに不信感を抱いたことが何回もあって。なので自分はメンバーに不信感を抱かせないこと、上としてちゃんと慕ってもらえるっていうことを気をつけています。 自分もアイドル側だったからこそ、メンバーたちが何をしたいかわかるので。常に彼女たちの立場に立って物を言ってあげることはとても気を使ってますね。

逆に実際にプロデューサー側になってから気づいた、意外な難点はありますか?

織部:グループも出来たばかりでまだはっきりとは分からないのですが、ずっと常にはうまくいかないんだろうっていうこと、いつでも悪い事態を想定して動かしていかなあかんなってことは強く感じています。

グループもソロも経験してきた中で感じたそれぞれのメリットを教えてください。

織部:ソロは良くも悪くも1人なんですよね。ステージを広く使えるのは嬉しいんですけど、歌割り全部ひとりで歌わなあかんのはしんどいし。今は基本的に1人用の振り付けばかり作ってるんですけど、グループはまた幅が広がってこんな動きしてもいいしあんな動きしてもいいなって考える楽しさがありますね。人数が多い点だけでもまず見栄えがいいっていうのがありますし。

運営付きのグループとセルフプロデュースという体制の違いで変化を感じた点はありますか?

織部:あります、やっぱり運営がいた方が良いですね。自分のやったものを記録してくれる人がいるだけでも全然伸びが違うんですよ。自己満足の活動で終わってしまうより、「今日良かったよ」「悪かったよ」って客観的に見てくれたりアドバイスをくれたりする人が居るのと居ないのとでは全然違うと思います。

自分の好きなように一番楽しんでる姿を見せること

最後に、織部さんにとっての「良い活動の仕方」とは何ですか?

織部:これは私の考えなんですけど……さおりん的には界隈に入るまではアイドルってガチガチの「THE・正統派」を思い描いていて、自分自身デビュー当時はそのイメージに当てはまるように頑張っていたんです。けど色々なアイドルさんに触れるうちに、トークとか自虐ネタとかもちょっと破天荒な方が面白いかなとか思うようになって、そのほうがウケるってことを味わってしまって(笑)何より自分もやってて楽しいんですよね。

最初に目指したイメージにこだわりすぎず、経験していく中で道を探る方法もあるということですね。

織部:私も途中で「THE・正統派」が合わないって気づいてソロでだいぶ路線変更してるんです。そういう風に活動してから見方が変わったこともあるので、みんなそれぞれ自分の中のアイドル像を見つけて目指していったら良いと思うんですよね。 嫌なことはできるだけ回避して、守らなあかん決まりは守って。自分の楽しいように思うように、好きなように一番楽しんでる姿を見せることが「アイドル」やと私は思っています。人に楽しんでもらうのが私たちやから、自分が楽しくないと楽しんでもらわれへんと思うんですよね。 だから、心の底から楽しめる事やったらええと思うで!という感じです(笑)

 


織部さおり

奈良県出身、自称18歳の正統派アイドル。事務所「Vega Blossom Society」所属アイドル・振付師。同事務所グループ「NextVega」プロデューサー、ユニット「ハニートラップ」メンバーとしても活動中。

Twitter 出演情報Twitter